旅に自転車を持っていくなら──話を聞くべきは、やっぱりこの人。
Conor Macfarlane(コナー・マクファーレン)──ニュージーランドを拠点に活躍するMTBライダー。
トレイルビルド(掘る作業)からジャンプ、キャンプまでこなす彼は、自由で野性的なアウトドアスタイルで知られている。
FELDON SHELTERのルーフテントを使った旅も数多く、まさに“掘って・走って・寝る”を地で行く存在だ。
キャンプとバイク、そしてちょっとした“掘る遊び”について、彼が教えてくれたヒントをご紹介します。
キャンプはもちろん好きです。でも、それだけじゃなくて、新しい場所を探索する“もうひとつの口実”があると、より楽しくなります。
ちょっと日常から離れて、思いきり体を動かす時間──。それがないと、僕は他のメンバーにとって、ちょっとやっかいな存在かもしれません(笑)。
だから、キャンプと一番相性がいいのはバイク。そして、バイクに乗るなら、ジャンプやラインを作る“掘る作業”もセットになります。
そんな“掘って・走って・キャンプする”冒険をもっと楽しむためのヒントをいくつかご紹介します。


Feldon Fact #1 – キャンプしたいエリアを事前に調べよう。
良いスポットを見つけるのは、思ったほど簡単ではありません。
どんな旅先でもライドできる場所はあるけれど、“楽しい場所”を見つけるには、それなりの下調べが必要です。
出発前に、そのエリアについて少し調べておきましょう。
-
昔、金鉱の採掘があった場所?
-
ガレ場(スクリースロープ)はある?
-
土の質は?
-
森が深い? それとも草原のような地形?
こういった情報は、ネット検索やそのエリアに詳しい人に聞けば、ある程度わかります。
もちろん、最終的には現地での判断もありますが、「ざっくりとでも、自分に合うエリアかどうか」は把握しておきたいところ。
それと、ちゃんとしたキャンプスポットがあるかどうかも重要です。


Feldon Fact #2 – 工具は必需品+αで持っていこう。
どんな工具が必要になるかは現地次第。
僕はいろんな種類の土木用ツールを持って行きます。
シャベル1本とピックがあれば最低限何とかなるけれど、その場に合った道具があると、作業がぐっとラクになります。

Feldon Fact #3 – 掘り始める前に、焦らず場所を選ぼう。
ジャンプやセクションを作るときは、作りたい場所をじっくり見定めることが大事です。
思いつきで掘り始めると、「思ったように機能しない」「完成まで想像以上に時間がかかる」といったケースはよくあります。
できれば、自然の地形(傾斜や段差など)を活かせる場所を選んで、掘る手間を減らしましょう。
スクリースロープのような場所なら、掘らなくても楽しめることもあります。



Feldon Fact #4 – 仲間がいれば、作業はもっと楽になる。
気の合う仲間を連れて行こう。
手伝ってくれる人が多ければ多いほど、掘る作業もあっという間に終わります。


Feldon Fact #5 – 新しいジャンプは慎重にトライしよう。
自分の限界に挑むジャンプやセクションを作ったときは、無理せず慎重に。
多くの場合、携帯の電波が届かない場所だったり、病院からかなり離れた場所だったりするはず。
僕は実際に飛ぶ前に、何度もアプローチを走ってスピード感をつかみます。
そして、想定外の事態に備えて、「どこに逃げられるか」「他に出口はあるか」もシミュレーションしておきます。
山奥に行くなら、個人用ビーコン(PLB)を持って行くのもおすすめです。
Feldon Fact #6 – 食料と水は多めに持っていこう。
一日中走ったあとの食事と水分補給は欠かせません。
僕はだいたい何でも食べてしまうので、毎回ちょっと多めに食料を持っていきます。
足りないよりは、余る方がずっといい。
どんな理由でもいいから、とにかく外へ。
このヒントたちが、あなたの次の冒険をちょっとでも良くする助けになれば嬉しいです。
文:Conor Macfarlane(コナー・マクファーレン)
写真:Callum Wood(キャラム・ウッド)